進行するアメリカ病

1960年代終わりから70年代にかけて、アメリカ経済は急速に悪化の一途をたどり、根本的に改善されないままに1980年代にまで及んでいます。


そこでこの、"アメリカ病"とまでいわれるようになったアメリカ経済の病状に触れておくことにしましょう。


しかし、その病根は根深く、おそらく後世の史家のみがよく判定し得るところでしょう。


いまはただ学者や評論家などがおびただしく書いたカルテのなかでこれをまさぐるというのが偽らざるところです。


まず第一にあげねばならない症状は、今日の豊かさから明日のそれへと期待感を戦後抱きつづけたアメリカ国民の楽観主義が裏切られはじめたということです。


ことにオイル・ショックの前と後とでは、国民の生活水準はきわ立って大きく変化しています。


1966~73年の間、国民1人あたりの実質可処分所得は21・5%増加したのに対し、1980年までの次の7年間にはわずか1・5%の上昇にとどまっています。

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